ノスタルジーと現代的テーマが共存するADV『Danchi Days』デモ版レビュー
※この記事は2025年12月11日にnoteに投稿したものと同一の内容です。
※本記事には『Danchi Days』のネタバレが含まれています。

『Danchi Days』はgingham gamesによるレトロゲーム風のADVである。『さくらももこのウキウキカーニバル』に似たゲームを作りたいというシナリオ担当sandy powder氏の提案から制作されているゲームであり、「夏祭りの参加者を集める」というコンセプトや作中で活用するインターネットなど強い影響が伺える。発売予定は2026年だが現在デモ版が配信されており、今回はデモ版を遊んだ上での感想を書いていく。
本作『Danchi Days』は、12歳の少女ホシノが認知症になったおばあちゃんのために団地の夏祭り復活を目指す物語だ。デモ版では団地の神様であるモロキュウと一緒に団地の住民たちに夏祭りのチラシを配る。その際に幼い頃におばあちゃんから教わった「見る」「感じる」といったアクションを使用し、多種多様なミニゲームにチャレンジできる。また、団地の住民はそれぞれ個人のホームページを持っており、ページ訪問を通した交流で夏祭りの参加者を増やすのも特徴の1つである。

今作の大きな魅力は、個性的な団地の住民たちの存在である。話し出したら止まらない「井戸端会議長」ことトイダミワ、世界に水たまりが増えることを喜びとする「水たまりクリエイター」ことシミズタマなど、数々の住民が『Danchi Days』には登場する。そんな登場人物たちとホシノの掛け合いに笑ってしまうことも多く、こんな住民たちが集まる夏祭りはきっと楽しいだろうとワクワクさせられるのだ。
また、そんな住民たちの個性やキャラ付けの根底に非常に現実的な目的意識があるのも本作の特徴である。例えば滑り台で目玉焼きを作るという奇行に及んでいる人物には「熱中症の怖さを子どもたちに」伝えたいという思惑があり、井戸端会議長のミワには「井戸端会議で顔見知りを増やすことで災害時に連携を取りやすくなる」というハッキリとした目的意識がある。さらに、『Danchi Days』にはインターネットも登場するものの、根底には「外に出て五感を使って世界を感じる」「生のコミュニケーションを通じて人と人との繋がりを深める」といったテーマ性があると強く感じられた。他にもデマや露悪的な記事の危険性など、「平成レトロ」のなかにいくつもの現代的なテーマが散りばめられている。

デモ版をプレイした感想として、コミカルな世界とそこに込められたメッセージ性が非常にバランスよく描かれている作品だと感じた。製品版は全5章になるとのことで、新たな住民たちがどのようなキャラクターなのか、また不穏な存在と対峙したときホシノはどう乗り越えるのか、今からとても楽しみである。

『Danchi Days』製品ページはこちら↓
Danchi Days on SteamBring your hometown back together in a story-driven slice-of-store.steampowered.com
ラム=ラグドールの『Danchi Days』実況プレイはこちら↓
https://youtu.be/tsMW1d40Epg?si=16wZGJe7tUNjbYsE







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