爽快で重厚なハイブリッドアクションRPG『アルタ-Aeruta-』レビュー

※本記事は2025年11月22日にnoteに投稿したものと同一の内容です。
※本記事は『アルタ-Aeruta-』のネタバレを含みます。

『アルタ-Aeruta-』は2025年11月6日にリリースされたゲームである。台湾のゲーム開発スタジオであるFromDawn Gamesが手掛けた冒険&経営のハイブリッドアクションRPGだ。

本作の主人公はキツネ族の少女チャヤ。「勇者」に憧れている彼女は冒険者見習いとしてギルドのミッションに励むが、その道程で立ち寄った「コムギ広場」にて、パン屋のオーブンを壊してしまう。そして弁償のためパン屋で働くことになったチャヤが「アルタクリスタル」のかけらを発見したことをきっかけに、ギルドやコムギ広場を巻き込む大きな波乱が幕を開ける、というストーリーだ。

このゲームでは「冒険パート」「パン屋の経営パート」の2種類を日ごとに選択してプレイすることとなる。冒険パートではギルドからのミッションである「アルタクリスタル」の回収のためにモンスターを倒しながら危険な森や遺跡を探索する。経営パートではオーブンの修理代やパン屋の改築費を稼ぐため、またパン屋の知名度を上げてコムギ広場を盛り上げるためにパン屋の陳列や会計、ゴミ拾いなどを行う。そして経営で稼いだお金や新たなパンの開発・アップグレードで得たスキルポイントはチャヤの能力強化にも使うことができる。逆に言えば冒険で得られるものはパンの素材や住民へのプレゼントアイテムのみだ。つまり難易度の高いマップに行くにはパンを売ってお金やスキルポイントを得る必要があり、そのパンを売るには冒険に出て素材を集める必要がある。どちらかに偏ったプレイをすることはできず、常に変化と成長がある飽きさせないゲームバランスとなっている。

冒険パートではモンスターの群れを倒して素材を集める
経営パートではパンの陳列、会計、掃除と大忙し。ポイ捨てしないで!

私が本作をプレイして感じた大きな魅力は、どこか「寂しさ」を抱えた登場人物たちと、その心を明るく照らす主人公チャヤとの関わりである。

『アルタ-Aeruta-』には多くのキャラクターが登場する。両親を亡くした子どものパン屋イーフィ、身体が弱いなかで建築家の夢を捨てられずに家を出たボリオ、王都騎士団副団長でありながら騎士の在り方に疑問を抱いて単身コムギ広場にやってきたシヴァ。これらのキャラクターとは交流を深めることで好感度イベントが発生し、その内面に触れることができる。楽観的で行動力のあるチャヤは彼らの悩みや苦しみに対して軽々しく踏み込むことはなく、しかし自分のことのように寄り添い、前に進む方法を模索する。このコミュニケーションの在り方、快活で危なっかしいが他者へのリスペクトを欠かさないチャヤという人物に私は惹かれた。終盤でそんなチャヤのピンチに全員で駆けつける瞬間などは、配信中にも関わらず涙をこぼしそうになったほどだ(おそらく、配信としてはちゃんと泣いた方が面白い)。

体の弱い建築士ボリオ。日々の会話やプレゼントによって好感度イベントを起こすことができる。

このゲームは「2Dアクション」「経営シミュレーション」の二柱で成り立っているが、その根底にある「人間ドラマ」(獣人だけど)がより奥行のある作品に仕上げている。進めれば進めるほどパン屋の経営が快適となり冒険の爽快さも増していくシステムのため、つい長時間プレイしてしまうことも多かった。ほんの数日パン屋を営業しただけで苦戦したボスがたやすく倒せるようになるなど、『天穂のサクナヒメ』を彷彿させる絶妙な難易度も特筆に値する。

キャッチ―なドット絵とBGMに、重厚感と爽快感を併せ持つアクション。ユーモアにあふれながらも人の心を丁寧に描いたストーリー。私のなかでは間違いなく今年プレイしたゲームで1位2位を争うほどに心に残るゲームだった。

現在『アルタ-Aeruta-』現在はsteamで1980円で購入可能。ぜひプレイして、私と同じように「パン屋にゴミを捨てるな!」と叫んでほしい。


『アルタ-Aeruta-』購入ページはこちら↓

Aeruta on SteamA bread revolution across the world now begins! Aeruta is a sstore.steampowered.com

『アルタ-Aeruta-』公式ページはこちら↓

アルタ – Aeruta –aeruta.startgravity.jp

ラム=ラグドールの『アルタ-Aeruta-』実況プレイはこちら↓

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