トラウマと向き合うプラットフォーム・メトロイドヴァニア『Constance』レビュー
※この記事は2025年12月25日にnoteに投稿したものと同一の内容です。

『Constance』はドイツのインディーゲーム開発・パブリッシャーであるBlue Backpackにより制作された2Dアクションアドベンチャーである。メトロイドヴァニアにプラットフォーム要素を足した作品となっており、主人公であるコンスタンスは精神世界から脱出するために絵筆を使った冒険の旅をすることとなる。
本作はストーリー面やアクション面で『Celeste』や『Hollow Knight』からの強い影響が読み取れる作品で、それが良い面にも悪い面にも働いているように感じた。ただ、これら2作品の要素を感じさせながらオリジナリティある仕上がりとなったのは高く評価しており、意欲作として受け止めている。今後の大幅なアップデートにも期待をしつつ、本記事にてレビューを書いていこう。
本作の大きな魅力は、『Hollow Knight』を彷彿とさせる美しいグラフィックとキャラや背景のデザイン、そして音楽にある。それらはアーティストである主人公コンスタンスの精神世界という舞台設定に強い説得力を与え、また彼女の感性の豊かさの表現ともなっていた。ゆえに仕事によるパニック発作からはじまるストーリーがより悲壮感を伴うこととなる。悲哀が通底する世界観のなかでの冒険はワクワク感としっとり感が同居しており、ゲーム体験をより特別なものにしていたと言えるだろう。

また、ボス戦後に行われるミニゲームも本作の重要な要素である。ここではポイント&クリックや音ゲーなどのミニゲームをこなしながらコンスタンスの過去のトラウマを追体験することになる。特に教育虐待のミニゲームなど、ゲーム起動時に注意書きが出るのも納得できるほどプレイヤーを精神的に追い詰める設計となっていた。難易度の高い体験を通してプレイヤーと主人公の心理状態をリンクさせる試みは『Celeste』にも見られたが、本作ではより具体的な描写によってそれが行われている。コンスタンスの背景を知ると同時に彼女への共感が強まり、現実世界に戻ることが果たして幸福なのか? とすら思わせられた。だからこそ、エンディングでの彼女の台詞には思わず涙させられてしまった。挑戦的な演出ではあるが、メンタルヘルスをテーマとする本作においては必要不可欠なものだろう。
また、本作はプラットフォームアクション、いわゆるアスレチックが非常に多い。敵キャラを倒して進むバトルアクション要素ももちろんあるのだが、探索やボス戦のほとんどはプラットフォームアクションである。スキルを使うたびにインクが減るというシステムや壁這いの特殊な挙動などによる独自のアクションはこのゲームの大きな個性と言えるだろう。一方でメトロイドヴァニアとして見たときに、ボス戦が全てギミックボスな点や体力の関係で無限にトライ&エラーを繰り返せないという点は物足りなくもある。このあたりは今後のアップデートで予定されているマップ改修やボス戦の改善に期待したい。

ただし、回避やインク飛ばしといったアクションを取るたびにインク(スタミナのようなもの)が減っていくシステムによりアスレチックやボス戦における緊張感が増しているのは非常に面白かった。ほとんどのボス戦でリトライを繰り返しつつギリギリの勝利となるなど、毎度手に汗握る展開になるバランスは素晴らしい。もちろん、アクションゲームらしくもう少し斬りあいのような要素は欲しかったが、それでも戦闘パートの歯ごたえは十分だった。
『Constance』はメトロイドヴァニアとプラットフォームアクションを組み合わせたがゆえに痒いところに手が届かない箇所も多かった。しかしアートの美しさや独特なシステムによるアクションは非常に魅力的で、メンタルヘルスというテーマの扱い方も挑戦的で面白い。今後のアップデートによりゲーム体験もより快適になるだろうし、ぜひプレイしてほしい一作である。
『Constance』製品ページはこちら↓
Constance on SteamConstance is a 2D hand-drawn action adventure featuring a paistore.steampowered.com
ラム=ラグドールの『Constance』実況プレイはこちら↓
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